こんにちは!3号機です。
みなさん、「ハガキで買い物」したこと、ありますか?
3号機がまだ10代のころの話です。
当時ハマっていたのが黒夢。買ったCDを開けると、中にグッズ通販のハガキが入っていたんです。
欲しかったのは、バンドTシャツ。BGMはもちろん黒夢の『少年』。
MDコンポで何回もリピートしながら、気持ちだけはすっかりライブ会場。そのテンションのまま、ハガキに商品名、サイズ、枚数、住所、名前をボールペンで一文字ずつ書いて、
書き間違えへんように、何回も見直して、
ドキドキしながらポストに投函。
そこから届くまでの日々が、長い長い。
「ほんまに届くんかな…」
「ハガキ、ちゃんと着いたんかな…」
毎日、郵便受けをのぞいてました。
あの頃の3号機は、まさに曲のタイトルどおりの「少年」でした。
ハガキ1枚に、あんなに全力になれたんですから。
今なら、スマホで3タップ。
なんならAIに「黒夢のTシャツ探して」と話しかけるだけで、候補が出てくる時代です。
てなわけで今回はかすかに開いたドアから抜け出す方法、ではなく「ECの買い物体験はどう変わってきたのか、そしてAIで何が変わるのか」についてのお話です。
はじめに〜買い物の「当たり前」は、こっそり変わっていく〜
ネットで買い物をするのは、今では当たり前ですよね。
でも、その「当たり前」は、ここ20〜30年くらいの間に、少しずつ積み上がってきたものです。
そして今、その上にAIという新しい層が乗りはじめています。
この記事では、3号機の実体験をまじえながら、
- いまではほとんど見かけない、昔の買い方
- 昔はめずらしかったのに、今では当たり前になったもの
- AIが買い物をどうサポートしはじめているか(実際の事例)
を、ふりかえってみます。
昔の買い物、覚えてますか?〜いまでは見かけない買い方〜
ハガキ・電話・FAXで注文
冒頭のハガキ通販のように、昔の「通信販売」は、
カタログやチラシを見て、ハガキ・電話・FAXで注文するのが基本でした。
注文したら、あとは待つだけ。
在庫があるかどうかも、いつ届くかも、届くまで分からないのが普通でした。
クレジットカードは「ネットで使うのは怖いもの」
インターネットで買い物ができるようになってからも、しばらくは
「ネットにカード番号を入れるなんて危ない」
と思っている人が多かったんです。
しかも3号機は未成年。
そもそもクレジットカードが作れません。
なので、支払いはほとんど代金引換。
配達の人が来たら、玄関で現金を払って受け取る。
代引き手数料がかかっても、それがいちばん安心できる買い方でした。
はじめてAmazonで本を買った日
そして、今でも覚えているのが、はじめてAmazonで本を買ったときのこと。
本屋さんに行かなくても、家で本が選べる。
在庫があるかがその場で分かる。
しかも、知らない誰かの感想(レビュー)まで読める。
「え、これほんまに家に届くん?」
あのワクワク感は、いまだに忘れられません。

段ボールを開けるときの、あの「ほんまに来た!」感。今の10代には伝わらへんかもしれません…!
「めずらしかった」が「当たり前」になったもの
こうして振り返ると、昔はめずらしかったものが、いつの間にか当たり前になっています。
| 項目 | 昔 | 今 |
|---|---|---|
| 注文方法 | ハガキ・電話・FAX | スマホでタップ |
| 支払い | 代金引換・銀行振込が中心 | クレジットカード、QRコード決済、後払いなど |
| 在庫・配送状況 | 届くまで分からない | 注文前に在庫が分かり、配送状況も追跡できる |
| 届くまで | 数日〜数週間 | 翌日、早ければ当日 |
| 受け取り | 家で対面 | 置き配、宅配ボックス、コンビニ受け取り |
| 商品選び | カタログの写真と説明だけ | レビュー、動画、比較、ランキング |
| お得さ | 送料・手数料がかかるのが普通 | 送料無料、ポイント、クーポン |
どれも登場したばかりのころは「すごい!」「でも大丈夫?」と言われていたものばかりです。
それが今では、ないと不便に感じるくらいになっています。
ここがポイント
新しい買い方は、最初は「ちょっと不安」、そのうち「便利」、最後は「当たり前」になる。
今、まさにこの流れの入り口にいるのがAIです。
そして今、AIが買い物を手伝う時代に
ここからは、実際にAIが買い物をサポートしている事例を見ていきます。
Amazon「Rufus(ルーファス)」〜商品ページで質問できる〜
Amazonには、生成AIを搭載したショッピングアシスタント「Rufus(ルーファス)」があり、日本のすべてのお客様が使えるようになっています。
- 「登山に必要なものは?」のような、ざっくりした相談
- 「トレッキングシューズとランニングシューズ、どっちを買うべき?」のような比較
- 商品ページで「このジャケットは洗濯機で洗える?」と質問
- カスタマーレビューの要約を見る
昔は「お店の人に聞けない」のがネット通販の弱点でしたが、商品ページの中で質問できるようになったわけです。
楽天市場「AIコンシェルジュ」〜予算と用途を伝えて探す〜
楽天市場でも、「Rakuten AI」を搭載したAIコンシェルジュが使えるようになっています。
2026年6月の楽天スーパーSALEでは、特設ページにAIのアイコンが置かれ、
- 「夏のキャンプ用品を予算3万円以内で揃えたい」
- 「子ども向けに人気の水遊びグッズを探したい」
といった相談を、テキストや音声でAIに伝えて商品を探せるようになりました。
「ショップ買いまわり」の攻略法まで相談できるのは、楽天らしいところですね。
さらに今後は、店舗ごとの商品知識をAIに反映させる「AI店長」という構想も発表されています(くわしくは楽天市場2026年下期戦略の記事で紹介しています)。
ChatGPT〜モールの外から買い物がはじまる〜
2026年3月、OpenAIはChatGPTでの商品探しの機能を強化しました。
- 会話しながら、予算や好みに合わせて商品を絞り込む
- 画像をアップロードして「これに似た服」を探す
- 価格・レビュー・機能を並べて比較する
これまでは「楽天で検索」「Amazonで検索」が買い物のスタートでしたが、AIとの会話から買い物がはじまる流れも出てきています。
Google〜自分の写真で「バーチャル試着」〜
Googleでは、日本でもバーチャル試着の機能が使えるようになっています。
検索で見つけた服の「試してみる」から自分の全身写真をアップロードすると、その服を着た自分の画像が生成されるというものです(トップス・ボトムス・ワンピース・靴などが対象)。
カタログのモデルさんの写真を見て「自分が着たらどうなんやろ…」と想像していた時代からすると、かなりの進化です。

あの頃にバーチャル試着があったら、サイズ選びでハガキの前で30分悩まんで済んだのに…!
買い物体験はどう変わってきた?〜「書いて待つ」から「相談して決める」へ〜
ここまでの流れを、ざっくりまとめるとこんな感じです。
| 時代 | 買い物のしかた | お客様がしていたこと |
|---|---|---|
| ハガキ・カタログ通販 | 書いて、待つ | カタログを読み込み、自分で判断して注文 |
| ネット通販のはじまり | 検索して、クリックする | 欲しいものの名前を知っていて、自分で探す |
| モール・スマホの時代 | 比べて、選ぶ | レビュー・価格・ポイントを見比べて決める |
| AIの時代 | 相談して、決める | やりたいことや予算を伝えて、AIと一緒に絞り込む |
大きな違いは、「何を買えばいいか分からない」状態からでも買い物が始められるようになったことです。
昔は、商品名を知っている人しかたどり着けなかった商品に、「やりたいこと」から出会えるようになりました。
EC運営の現場から思うこと〜変わるもの、変わらないもの〜
ECの運営をお手伝いしている立場から見ると、AIの時代になって変わることと変わらないことがあると思っています。
変わること:お客様の「入り口」
お客様が検索窓にキーワードを入れる前に、AIに相談しているかもしれません。
そのとき、AIが商品を正しく理解できるように、商品情報(用途・サイズ・素材・使い方・注意点など)を具体的に書いておくことが、これまで以上に大事になります。
(くわしくはAI経由の買い物に備えた商品情報の整え方の記事もどうぞ)
変わらないこと:「ワクワク」と「安心」
ハガキの時代も、AIの時代も、お客様が求めているのは「欲しかったものが、ちゃんと届く安心」と「届くまでのワクワク」です。
AIは探す手間を減らしてくれますが、「このお店で買ってよかった」と思ってもらえるかどうかは、やっぱりお店次第です。
また、AIの回答はいつも正しいとは限りません。
各社も、生成AIの回答が常に正しいとは限らないことを案内しています。
だからこそ、お店側が正確な情報を出しておくことが、お客様にとってもAIにとっても大切になります。
さいごに〜ハガキからAIへ、買い物はもっと身近に〜
ハガキに一文字ずつ書いて、ポストに入れて、毎日郵便受けをのぞいていたあの頃。
今では、AIに話しかけるだけで、ぴったりの商品を一緒に探してくれる時代になりました。
便利になった分、お店が選ばれる理由も変わってきています。
コンサルロケッツでは、商品ページの改善から日々の店舗運営まで、これからの買い物の変化に合わせたEC運営をお手伝いしています。
「AIの時代、うちのお店は何から始めたらええの?」という方は、お気軽にご相談ください。
ちなみにこの前、AIに
「90年代のバンドTを、大人っぽく着こなす方法を教えて」
と聞いてみたんです。
いろいろ提案してくれたあと、最後にひとこと。
「まずは、今の体型に合ったサイズを選び直しましょう」
いつまでも気持ちは「少年」、でもカラダは「中年」。
もはやかすかに開いたドア程度では、お腹がつっかえて抜け出せません。
※2026年11月時点の情報です。各サービスの機能・提供状況は変更される場合があります。最新の情報は各社の公式発表をご確認ください。
参考:
About Amazon Japan「Rufus(ルーファス)、日本のすべてのお客様が利用可能に」
楽天グループ「『楽天市場』、AI活用による『楽天スーパーSALE』のお買い物体験を強化」(2026年6月2日)
OpenAI「ChatGPT での商品探しをもっとスムーズに」(2026年3月24日)



