◾️EC運営って、やろうと思えば無限にやることがあります
ECの仕事をしていると、「これもやったほうがいいですよね」という話がめちゃくちゃ出てきます。
・商品ページを改善する
・広告を強化する
・メルマガを送る
・LINEを送る
・クーポンを出す
・レビュー施策をする
・特集ページを作る
・SEOを見直す
楽天ならスーパーSALEもあるし、お買い物マラソンもあります。
もちろん、全部やったほうがいいのかもしれません。ただ、全部やろうとしたらまあ無理です。時間も人も予算も限られています。
なので、新しい施策を考えるときは「何をやるか」と同じくらい、「今、それをやる必要あるん?」を見ることが大事です。
今回は、EC運営で施策を増やす前に考えておきたいポイントを書いてみます。
◾️EC施策は「やったほうがいい」と「今やるべき」が違う
例えば、「LINEをもっと活用したほうがいいですか?」と聞かれたとします。たぶん答えとしては、活用したほうがいいです。
でも、その店舗に今必要なのか?となると話は別です。
そもそも新規のお客様がほとんど来ていないなら、LINEを頑張るより先に集客を見たほうがいいかもしれない。アクセスはあるけど全然売れていないなら、商品ページや価格を見たほうがいいかもしれない。リピーターが多い店舗なら、逆にLINEがかなり重要かもしれない。
つまり、施策単体で良い・悪いを決めても、あまり意味がありません。
その店舗が今どこで詰まっているのか。まずはそこを見る。
◾️EC運営で、売上が悪いからと施策を増やさない
売上が下がったときって、何かやりたくなるんですよね。
・広告を増やそう
・クーポンを出そう
・ポイントを上げよう
・ページを変えよう
・メルマガを増やそう
気持ちはめちゃくちゃ分かります。
ただ、できるだけ原因が分からない状態で施策を増やさないほうがいいです。
例えば売上が落ちているとしても、
・そもそもアクセスが減っている
・アクセスは同じだけど転換率が落ちている
・客単価が下がっている
・主力商品だけ売れなくなっている
・広告からの流入が悪くなっている
・前年に大きな企画をしていた
全部、打ち手が違います。
アクセスが減っているのに商品ページだけ直しても、変化は小さいかもしれません。逆にアクセスは十分あるのに売れていないなら、広告費を増やしても効率が悪くなるだけかもしれない。
なので、何かやる前に「何で今こうなってるんやろ?」を一度見るようにしています。
◾️楽天のEC運営は、特に施策を増やしやすい
楽天市場は本当に施策が多いです。
・スーパーSALE
・お買い物マラソン
・5と0のつく日
・クーポン
・ポイント
・RPP
・TDA
・メルマガ
・LINE
・レビュー施策
・季節イベント
楽天からもいろいろな案内が来ます。全部見ていると、「これもやったほうがいいんかな」となります。
でも、店舗によって必要な施策は違います。
例えばスーパーSALEだからといって、毎回無理に大きな値引きをする必要はありません。利益を取りたい時期かもしれないし、在庫が少ないかもしれない。他の販売チャネルとの価格差を作りたくないこともあります。
そういう事情がある中で、「スーパーSALEだから半額商品を作りましょう」だけではちょっと雑です。
イベントありきで考えるというより、その店舗の状況を見て、使えそうなら使う。そのくらいの考え方のほうが自然だと思います。
◾️EC施策は、売上だけを見て決めないことも多い
ECなので、もちろん売上は大事です。ただ、毎回「一番売上が上がる施策は何ですか?」だけで決めるわけでもありません。
例えば、
・10%OFFにすれば売上は伸びる。でも利益がかなり減る
・広告を増やせば売上は伸びそう。でも今月は予算を使いすぎている
・この商品を大きく出せば売れそう。でも在庫が足りない
こういうことはよくあります。
・売上
・利益
・広告費
・在庫
・今後伸ばしたい商品
・季節性
・他チャネルとの兼ね合い
数字だけで決まるというより、いろんな条件を見ながら、今どこを優先するか決める。
EC運営って、そういう仕事だと思っています。
◾️EC運営は、売れている商品だけ見ても決められない
これもよくあります。売上ランキングを見て、一番売れている商品がある。じゃあ広告もそこへ寄せよう。一見、正しそうです。
でも、その商品が自然検索ですでに十分売れていたら、広告を増やしても広告費だけ増えるかもしれません。
逆に2番手、3番手の商品に広告を使うことで、店舗全体の売上が伸びることもあります。新商品なら、最初は広告効率が多少悪くても露出を増やしたいこともあります。
なので、今の数字だけを見て一番良いものへ全部寄せる、という考え方だけでは決めにくいです。
・今売れている商品
・これから売りたい商品
・利益を作る商品
・お店への入口になる商品
それぞれ役割が違います。
商品単体だけではなく、店舗全体で見たほうが分かりやすいです。
◾️EC施策で、やらないほうがいいことはやらない
お客様から「これどう思いますか?」と相談をもらうことがあります。良さそうならもちろんやりますが、「今は別にやらなくていいと思います」と答えることもあります。
例えば、
・ほとんど見られていない特集ページを毎月作り直す
・あまり使われていないクーポンを何となく更新し続ける
・売上への影響が小さそうな場所を何時間もかけて直す
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
でも、他に明らかに気になるところがあるなら、そっちを先にやったほうがいい。
依頼されたものを作ること自体は仕事になりますが、それがお客様にとって今やるべきことなのかは別です。
なので、「これやりましょう」だけではなく、「これは後でもいいと思います」も言えるほうがいいと思っています。
◾️EC施策を増やすと、お客様側の仕事も増える
ここも意外と見落としやすいところです。
施策を1つ増やすと、運営代行側だけではなく、お客様側にも仕事が発生します。
・値引きするなら価格の判断がいる
・新商品を出すなら商品情報がいる
・キャンペーンをするなら社内で確認が必要になることもある
・撮影が必要になることもある
なので、何か提案するときは、「これをやるために、お客様側で何が必要になるか」も見ておきたいところです。
施策としては悪くなくても、お客様側でかなり手間がかかる。しかも今すごく忙しい。だったら、今じゃないかもしれない。
EC担当者さんも、ECだけをやっているとは限りません。営業を兼任していたり、商品企画をしていたり、店舗の仕事もしていたりします。
依頼事項を増やしすぎて、結局EC担当者さんがしんどくなったら、あまり意味がないですよね。
◾️EC運営は、施策数が多ければいいわけではない
月末に振り返ると、「今月これだけやりました」と並べることはできます。
・バナーを何枚作った
・メルマガを何本送った
・企画を何個やった
・広告を何回調整した
もちろん、それらも必要な仕事です。
ただ、作業数が多いこと自体は、そこまで重要ではありません。
・一つの商品ページをしっかり改善して、転換率が良くなった
・広告の商品構成を変えて、無駄な広告費が減った
・今まであまり売れていなかった商品が少しずつ動き始めた
こういう変化のほうが大事です。
とはいえ、やった施策が全部当たるわけでもありません。「思ったより変わらなかった」ということもあります。
それならそれで、「これは違ったな。次どうしよう」と考えればいい。
何かやったこと自体で満足しないようにはしたいところです。
◾️EC運営が忙しいほど、一度やることを並べてみる
もし今、「ECのやることが多すぎて回らない」となっているなら、一度やっていることを全部並べてみるといいです。
・毎週やっていること
・毎月やっていること
・イベントごとにやっていること
・昔から何となく続けていること
出してみると、「あれ、これ今も必要やったっけ?」みたいなものが結構出てきます。
そのうえで、
・今やる
・余裕があればやる
・今はやらない
これだけでもかなり整理しやすくなります。
全部を毎月ちゃんとやろうとすると、結局どれも中途半端になりやすいです。
だったら、今月はここを見よう。次はここを直そう。くらいでもいいと思っています。
ECは今月で終わりではないので。楽天なら、またすぐ次のイベントも来ます。
◾️EC運営は、やることを増やす前に一回考える
EC運営をしていると、新しい施策はどんどん出てきます。
・広告も増える
・楽天の機能も変わる
・SNSもある
・AIもある
全部追いかけていると、本当にきりがありません。
何か新しいことをやるときは、「できるか」だけではなく、「今やる意味があるか」を一度考える。
今一番気になるところはどこなのか。そこに時間を使ったほうがいいのか。それとも別のことを先にやったほうがいいのか。
毎回きれいに答えが出るわけではありませんが、何となく施策を増やすよりは整理しやすくなります。
コンサルロケッツでも、依頼されたものをそのまま進めるだけではなく、「それならこっちを先にやったほうが良さそうです」「これは今じゃなくてもよさそうです」といった話をしながら、優先順位を整理することがあります。
やりたいことが多くて何から手を付けたらいいか分からないときは、新しい施策を増やす前に、まず今やっていることを一度並べてみる。
そのくらいから始めるのがちょうどいいと思います。
何から手を付けたらいいか迷っているくらいでも大丈夫なので、とりあえず気軽にご相談ください。



