楽天市場2026年下期戦略を前Pが読み解く!「AI店長」「買い回り強化」「料金改定」で店舗はどうなる?

EC運営代行シリーズ

ども!前Pです!

お盆も終わり、そろそろ頭を仕事モードに切り替えないといけませんね!

前Pは仕事モードに切り替えたつもりが、パソコンを開いて楽天市場を見ながら、

この商品ええな~

と、普通にユーザー目線で見てる時があります。

仕事です。

これは市場調査です。

決してサボっているわけではありません!

そんな言い訳をしている場合ではないほど、楽天市場から重要な動きが出ています。

各社の公開報道によると、2026年8月5日に楽天市場の2026年下期戦略共有会が開催され、AI、買い回り、定期購入、広告、物流、越境EC、出店料などに関する方針が紹介されました。

今回の内容を一言で表すなら、

楽天市場が本格的にAI時代へ突入する!

ということです。

今回は、その中でも店舗運営への影響が大きそうなポイントを、前P目線で整理していきます!

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楽天グループの国内EC流通総額は6兆3,452億円

楽天グループの公式発表によると、2025年度の国内EC流通総額は6兆3,452億円となり、前年同期比3.9%増となりました。

ここで注意したいのは、この数字が楽天市場単体の流通総額ではないことです。

楽天市場だけでなく、楽天トラベル、楽天ブックス、楽天ファッション、ラクマ、ネットスーパーなどを含む、楽天グループの国内EC全体の数字となっています。戦略共有会では、今後10兆円規模を目指していく方針も示されたと報じられています。

現在の6兆円規模から、さらに成長していくために楽天が強化しようとしているのが、

・楽天経済圏の活用
・買い回りの促進
・継続購入の強化
・AIによる商品提案
・配送品質の向上
・楽天市場外からの新規顧客獲得

といった施策です。

つまり、単純にアクセスを増やすだけではなく、

「楽天で何度も、いろいろな商品を買ってくれるお客さまを増やす」

ことが大きなテーマになっています。

最大の注目ポイントは店舗ごとの「AI店長」

今回、特に注目されたのが「AI店長」です。

ついにAIにも店長という肩書きが付きました。

前Pもボーッとしていたら、AI店長に怒られる時代が来るかもしれません

AI店長は、それぞれの店舗が持つ商品知識や専門情報をAIに反映し、店舗独自の商品提案や接客を実現する構想として紹介されています。

例えば、お客さまが、

「初心者でも使いやすい釣り竿が欲しい」

「予算2万円以内でキャンプ用品を揃えたい」

と相談すると、AIが店舗の商品情報や特徴を踏まえて、条件に合った商品を提案してくれるようなイメージです。現時点では今後の構想として紹介されている段階であり、具体的な提供時期や利用条件などは今後変更される可能性があります。

ただ、ここから店舗側が考えておかなければならないことは見えてきます。

今後は、

・商品説明が具体的か
・用途や対象者が明確か
・比較情報が整理されているか
・サイズや素材などの情報が正しいか
・店舗独自の専門情報が掲載されているか

といった「商品情報の質」が、これまで以上に重要になる可能性があります。

AIに商品を正しく理解してもらうためには、まず店舗側が商品の魅力をきちんと言語化しておかなければなりません。

「めっちゃおすすめです!」

だけでは、さすがのAI店長も困ります。

「Rakuten AI for RMS」も機能拡充へ

店舗運営を支援する「Rakuten AI for RMS」についても、複数の機能拡充が予定されていると報じられています。

主な内容は、

・AIを活用した分析機能
・商品バナーの自動生成
・商品ページ分析機能
・キャビネット機能の改善
・一括商品編集機能の無料化

などです。

AIを活用した分析機能と商品バナーの自動生成機能については、2026年9月の投入予定として紹介されています。広告運用についても、RPPのキーワード運用をAIが最適化する機能など、運用負担を軽減する施策が予定されていると報じられています。

これまで、

「分析する時間がない」

「バナーを作る人がいない」

「RPPのキーワード調整まで手が回らない」

となっていた店舗でも、AIを活用することで施策を進めやすくなる可能性があります。

ただし、AIが作ったものを、そのまま公開すれば必ず売れるわけではありません。AIが出した分析や制作物を確認し、自店舗の商品やお客さまに合う形へ調整する作業は必要です。

AIは店長にもなりますが、まだ社長ではありません。

最終判断は人間がしましょう!

楽天モバイルと「買い回り」をさらに強化

2026年下期は、お買い物マラソンの認知向上やジャンル別キャンペーンなど、買い回りを促す施策も強化される方針です。戦略共有会では、楽天カードと楽天モバイルを利用するユーザーは、非利用者より楽天市場での購入金額が高くなるというデータも紹介されたと報じられています。

楽天モバイル契約者向けの「楽天モバイル最強感謝祭」についても、楽天スーパーSALEやお買い物マラソンに並ぶ大型販促イベントへ育成していく方針です。

さらに、Rakuten Link内で店舗公式アカウントを開設し、店舗が楽天モバイルユーザーへ直接情報を発信できる仕組みも計画されています。

2027年には、購入実績に応じてポイント還元率を高める新しいキャンペーンも検討されているとのことです。

ここから読み取れるのは、

「スーパーSALEだけ頑張る店舗運営では足りなくなる」

ということです。

ジャンルイベントや楽天モバイル会員向け企画など、店舗が参加を検討すべき販促機会は今後さらに増えていきそうです。

企画が増えるということは、売れるチャンスが増える一方で、

・どのイベントへ参加するか
・どの商品を販売するか
・値引きとポイントのどちらを使うか
・広告費をどこへ配分するか
・最終的に利益を確保できるか

といった判断も複雑になります。

何でも参加するのではなく、自店舗と相性の良い企画を見極める必要があります。

定期購入で「セール以外でも売れる店舗」へ

戦略共有会では、定期購入機能のリニューアル後、流通額が約3.8倍、月間の新規申込数が約8.9倍に伸びたと紹介されたと報じられています。また、新規申込者の約65%は、大型セールを中心に利用するユーザーではなく、通常時にも買い物をするライトユーザーだったとのことです。

通常購入と定期購入の両方に適用できるクーポンがリリースされた事に加え、今後は、複数商品をまとめて申し込める定期購入専用の買い物かごや、管理画面の改善なども予定されています。

食品、飲料、日用品、化粧品、健康食品、ペット用品など、繰り返し購入されやすい商品を扱う店舗にとっては重要な動きです。

楽天市場では大型イベント日に売上が集中しやすいですが、定期購入が増えれば、通常日の売上も安定させやすくなります。

今後は、

「今回いくら売るか」

だけでなく、

「一度購入したお客さまに、どう継続してもらうか」

まで含めた商品設計が必要になりそうです。

「Rakuten最強翌日配送」の対象拡大へ

物流面では、「Rakuten最強翌日配送」の対象を拡大し、対象商品をユーザーが見つけやすくする取り組みが進められる方針です。楽天スーパーロジスティクス、通称RSLについても、冷凍商品や大型商品の取り扱いを拡充する方針が紹介されています。

また、2027年頃を目途に、置き配を標準設定とすることも計画されています。

ここで店舗が気にしておきたいのが、配送品質と商品露出の関係です。

翌日配送に対応した商品が楽天市場内で見つけやすくなるのであれば、配送対応は単なるサービス品質ではなく、アクセスや売上にも影響する可能性があります。

価格、ポイント、レビュー、商品ページに加えて、

「いつ届くのか」

も重要な競争力の一つになっていきそうです。

越境ECと楽天市場外からの集客も強化

楽天市場では、中国のTmallやJD.comなどのECプラットフォームとの連携に加え、韓国、台湾、香港、東南アジアなどへの展開も強化する方針が示されています。

楽天市場に出店している店舗が、自社だけで海外の物流や決済環境を整えるのは簡単ではありません。楽天が現地のECモールや物流事業者と連携することで、店舗が海外販売へ挑戦しやすい環境が整っていく可能性があります。

広告面では、TDAの配信先拡大や動画広告への対応、アフィリエイト機能の強化、YouTube Shoppingとの連携なども進められる方針です。

これまでのように楽天市場内の検索結果だけで商品を見つけてもらうのではなく、SNS、動画、外部メディアから楽天市場へユーザーを呼び込む流れが強くなっていきそうですね。

そして気になる月額出店料の改定

店舗として見逃せないのが、月額出店料の一部改定です。

公開報道では、楽天がAI開発に伴うGPUや人件費などのコスト上昇を背景に、今後も継続的な投資を行うため、2027年第1四半期に月額出店料の一部を改定する方針を示したとされています。現時点では、公開情報だけでは具体的な金額や対象プランなどを確認できないため、負担額について断定することはできません。

正式な金額や適用時期、対象プランについては、今後の楽天およびRMS内の案内を確認する必要があります。

店舗側では今のうちに、

・月額出店料
・システム利用料
・広告費
・ポイント原資
・クーポン原資
・アフィリエイト費用
・物流費

などを合算し、楽天市場でどれだけ利益が残っているかを確認しておきたいところです。売上だけを見ていると、費用の増加に気づくのが遅れてしまいます。

商品別、企画別、広告別に利益を把握できる状態を作っておきましょう。

店舗が今から取り組みたい5つの対策

今回の2026年下期戦略を踏まえ、店舗が今から取り組みたいことは大きく5つです。

① 商品情報を整理する

AIが商品を理解しやすいように、用途、対象者、特徴、サイズ、素材、使用方法、注意事項、比較情報などを具体的に掲載します。

商品名やキャッチコピーだけでなく、商品説明文や商品属性の正確性も確認しておきましょう。

② リピートできる商品を育てる

定期購入、まとめ買い、セット商品、リピートクーポンなど、二回目以降の購入につながる仕組みを作ります。

既存商品の中に、定期購入やまとめ買いと相性の良い商品がないか確認してみましょう。

③ イベントごとの役割を決める

楽天スーパーSALE、お買い物マラソン、ジャンル企画、楽天モバイル関連企画など、それぞれで販売する商品と目的を整理します。

新規顧客を獲得する企画なのか、リピーターに購入してもらう企画なのかによって、商品やクーポンの設計は変わります。

④ 配送体制を見直す

「Rakuten最強翌日配送」への対応可否、RSLの利用、出荷リードタイム、休業日の設定、置き配対応などを確認します。

無理に配送を早めるのではなく、現在の倉庫や受注体制で安定して対応できるかを検討することが重要です。

⑤ 売上ではなく利益まで確認する

月額出店料の改定も見据えて、広告費、ポイント、クーポン、アフィリエイト、送料などを含めた商品別の利益を確認します。

売上の大きい商品が、必ずしも利益を生んでいる商品とは限りません。

今後の販促費や固定費の変化に対応できるよう、利益基準で施策を判断できる状態を作っておきましょう。

まとめ|楽天市場は「商品を売る場所」から「継続して接客する場所」へ

今回の2026年下期戦略は、単なる新機能の発表ではありません。

AI店長、買い回り、定期購入、楽天モバイル、広告、物流、越境EC。

一見バラバラに見える施策ですが、共通しているのは、

「お客さまに継続して楽天市場を利用してもらう」

という考え方です。

これからは、検索順位を上げて一回売るだけではなく、

・AIが理解しやすい商品情報
・店舗独自の専門性
・リピートされる商品設計
・早く確実に届ける配送体制
・継続的に接点を持つ仕組み

まで含めた店舗運営が必要になります。

AI店長が活躍する時代になっても、商品の魅力や店舗の強みを作るのは人です。

AI店長に、

「この店、何をおすすめしたらええか分かりません!」

と言われないように、今のうちから商品情報と店舗運営を整理していきましょう!

前PもAI店長に負けないように頑張ります!

多分、AI店長はお盆ボケもしません。

強敵です!!!

参考情報

・楽天グループ株式会社「2025年度通期および第4四半期 決算ハイライト」
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2026/0212_01.html

・楽天グループ株式会社「楽天市場、AI活用による楽天スーパーSALEのお買い物体験を強化」
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2026/0602_01.html

・日本ネット経済新聞「楽天市場、2026年下期戦略共有会を開催」
https://netkeizai.com/articles/detail/19479

・145MAGAZINE「楽天市場はAI時代に何を変えようとしているのか」
https://145magazine.jp/retail/2026/08/rakuten-expo2026-strategy-ai-loyal-customer/

※本記事は、2026年8月時点で公開されている楽天グループの公式発表および戦略共有会に関する報道を基に作成しています。紹介した施策の内容や開始時期は、今後変更される可能性があります。出店店舗様はRMS内の最新案内もあわせてご確認ください。

※記事内に記載されている会社名、サービス名および商品名などは、各社の商標または登録商標です。

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