こんにちは。森田です。
楽天市場の広告の中でも、人気のターゲティングディスプレイ広告(TDA)。
一度TDAバナーを作成された方ならご存じかもしれませんが、バナーの表現手法に様々な制限があり、なかなか審査が通らず苦労したデザイナーさんもいるのではないでしょうか?
この記事では、僕が数件TDAバナーを作成して、つまずいたこと、ちょっとコツを掴めてきた事を紹介してみます。よかったら参考にしてください!
AI審査導入でますます審査通過が難しく!
2024年10月28日より、TDAバナーの審査プロセスの一部にAIを導入するようになりました。
その為、これまで人間のチェックのみで通過していたバナーも、AI審査導入後は審査落ちとなる事例が多発しているようです。
コンサルロケッツで運営代行している店舗でも同様に、審査落ちが急に増えて困っておりました。
一部修正は任意対応でOKとする「特別措置」を適用
またAI審査の影響で申請状況が混雑しているのか、2024年11月現在、入稿~審査着手目安が10営業日以上かかるようになりました。
季節関連の商材だったりしたら、この遅れ具合は非常に困りますよね…
このような状況を受け楽天は、一部の修正は任意対応でOKとする「特別措置」を適用しました。
この特別措置の期間は未定で、終了後は今まで通り修正は必須となるようです。
今回このAI審査にも対応できるように、コツの一部をアップグレードしました!
TDAバナーでよく引っかかる事とその対策
フォントサイズ問題
フォントサイズのルールは、下限は28px、上限は80pxです。
しかしフォントによってこの規定内のフォントサイズでも審査に引っかかることが良くありました。
例えばこのバナーの「梅雨シーズンに大活躍!」みたいな、クセのある手書き風フォントで引っかかりがちです。
どうやらこのフォントサイズの審査基準は「同じフォントサイズを使用している文字群の1文字の高さが28px(height)以上であればOK」らしいです。
わかりやすい例だと「一」という漢字は、いくらフォントサイズが大きくても高さはせいぜい2~3pxくらいにしかなりませんよね。このように設定上は28px以上でも、使う文字によっては審査落ちとなるのです。
そこで最近は、フォントサイズが小さい文字には以下のいずれかの対策を施しています。
①34px以下には小さくしない。
下限の28pxギリギリだとなかなか通過しないので、多少余裕のあるフォントサイズで作成するようにしています。
以前は30pxくらいまでは下げてたのですが、AI審査導入後は特にフォントサイズが原因で落ちることが増えた為、以降念を入れて34px以下には下げないようにしています。
②テキストの縦比率をちょっと上げる
1文字の「高さ」で判定しているようなので、テキストをちょっと縦長にすることでも審査落ちの回避を期待できます。
テキストの占有面積問題
正直これで引っかかることが一番多いような気がします。
TDAバナーの面積におけるテキストの割合は、3分の1以下に収めることがルールです。
しかしこの3分の1を毎回「こんくらいかなぁ~?」って感覚値で制作している為、結構審査に引っかかっちゃいます。楽天側もこの「3分の1以上か以下か」をどうやって判断しているのかよく分からないんですよね…
そこで以下のような対策を実施しています。
①今までの審査に通ったバナーを一覧で見れるようにする
コンサルロケッツでは、今まで制作して審査に通過したTDAバナーを一覧で見れるように、社内の1つのフォルダに集めるようにしています。
こうすることで「これくらいのテキスト面積だったら大丈夫そう」など、新規制作の際の参考に活用しています。
②テキストを出来るだけ1点に固める
テキストはバナーの上下左右にちりばめるよりは、1点に固めた方が比率具合は分かりやすくなります。
デザイン的なこだわりが特になければ、こんな感じで1点に固めるようにしています。
背景色問題
TDAバナーは「背景色は2色まで」というルールもあります。
これにひっかかった事も何度かあります。
例えば以前ハロウィンの季節にこんな感じの背景のTDAバナーを作成したんですが、このひし形のパターンで2色とカウントされ、建物と地面のデザイン要素で1色 → 計3色と判断されたことがありました。
どちらも背景色として意識しにくい要素だったので、今後押さえておかなければと思いました。
制限のあるデザインもおもしろい
なにかと表現規制が多く苦労するTDAバナーですが、こういう表現の条件付きがあるバナーデザインも案外面白いなと思えてきました。
これからも楽しみながら、スムーズに審査が通って、なおかつちゃんと結果を出せるバナーづくりを頑張っていこうと思います!